バイオリン各機種の試聴データと比較
※あらかじめお聴きいただく前に・・・をお読みください。
曲目は、E.エルガー「愛の挨拶」とJ.S.バッハ「G線上のアリア」の、バイオリンソロ演奏です。
おおまかに商品販売価格順となっています(後部にはエレキバイオリンもあります)。
ファイル名が各バイオリンの型番と同一で、各機種それぞれ2曲の構成です。
レコーディングにご協力いただいたプロ奏者からのバイオリンレビューコメントを中心に、十分なバイオリン経験のある複数名の同席者のコメントも含め、各バイオリンについての比較評価レビューもご案内します(そのため主観的な意見も多く含まれていることをご了承ください)。
低価格帯の商品から順に、楽器をある程度グループに分けて演奏していただきましたので、そのグループごとにご案内します。
▼バイオリンセット
VN-30、
VN-60
(3〜7万円程度の子供用入門バイオリンセット。教室にて広くお使いいただいております。)
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音量や響きが、楽器らしく鳴りますね。おそらく、ラッカー塗装ではなくニスが塗られていることも音の響き方に大きく影響していると思いますし、弦の違いもあるでしょう。やはりバイオリンを始めるのであればせめてこのくらいの性能は欲しいですね。
VN-30からキンキンする嫌な感じが少ないです。苦しい印象はまだあるけれども、全体的に明るく、伸びも少し出てきて、低音も安定しています。
VN-60は荒々しい迫力はないけれども、これまでで初めてバイオリンらしい音の芯やまろやかさを感じます。音の立ち上がりも良いし、きちんと出しやすいですね。初心者の方でしたらまず満足してもらえるでしょう。コストパフォーマンスもとても高いですね。
▼バイオリン
VG-3
(バイオリン本体のみの販売価格が13万円程度のもの。一般的に初心者用モデルと言えるグレードです。)
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お手頃な価格ですし、初めての生徒さん達にはおすすめしやすい楽器ですね。これらのバイオリンのグレードなら、どこの教室でも十分に使えると思います。
弾きやすく、きめが細かく音の深みも魅力を感じますし、楽器の裏板側からも音が響いてる感じが心地いいです。さすがドイツ製という味わいですね。高音も低音もダイレクトに出て感心します。抜けが良く華やかで、音も深いし高音域の繊細な響きも素敵です。
▼バイオリン
VG-5
(バイオリン本体のみの販売価格が20万円程度のものになります。すぐに買い替えてしまうことなく、長く使いたい方におすすめできる初心者用バイオリンです。)
▼バイオリン
VG-9
(バイオリン本体のみの販売価格が36万円程度のものになります。バイオリンをきちんと始めてみたい、長く続けたいという方におすすめします。中級レベルの教室や楽団に入る場合でも、十分に対応いただけるでしょう。)
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VG-9はとても良い楽器ですね。今日いままで弾いてきた中で、一番バランスが良いと思います。心地良く芯が通った音響を感じ、グレード差ははっきり感じるほどの甘い響きで心にしみます。