●各部の名称


●棹(スティック)
フェルナンブコ材、ブラジルウッド材などが使われます。
良質な弓はほとんどフェルナンブコです。
フェルナンブコはそれほど弓に適した木材で、曲げ強度に優れています。
その他、硬く、密度が高く、気孔が無く、湿気に強いなどの弓に適した特徴があります。
正確には、フェルナンブコもブラジルウッドの一つなのですが、通常ブラジルウッドとはフェルナンブコ以外のものを指します。
ブラジルウッドの見た目はフェルナンブコとそっくりで低価格さが魅力ですが、強度が劣り、またつけられた反りが長年の間に戻りやすいのが欠点です。
形状は丸形のものと八角形のものがあります。
大量生産される低価格の弓は丸弓が多く、中上級弓は角弓が多いです。
角弓は製作コストがかかりますが、太くしなくても強度を増すことができるメリットがあるのです。
更に高額な弓には丸弓も多く、これは理想的な材料を使用するため、細くて軽量でも強い強度を得られるからです。
丸弓と角弓は好みの問題でもあり、どちらが良いとは一概には言えませんが、それよりも材質や強度や重量バランスを重視して選ぶのがよいでしょう。
●毛
馬のしっぽの毛を脱色したものです。
主にモンゴル、中国、カナダ、南アメリカなどの馬毛が使われます。
「弓について2」に示す取り扱いに注意し、定期的に毛替えも必要です。
●ネジ(スクリュー)
このネジを回すことにより、毛の張りを調節することができます。
●フロッグ(毛箱)
毛を巻き込んで固定し、棹とスライドして張りが調節されます。
硬くて摩耗しにくいエボニー(黒檀)材が適しています。
●サムグリップ
牛皮、山羊皮などが使われます。
棹の保護、指の滑り止めの役割を持ちます。
●装飾
貝の装飾部品です。
低価格なものではプラスチックが使われることもあります。
好みの問題もありますが、貝にも真っ白なもの、きれいな色がついたもの、縞模様がついたものなど様々で、後者ほど高級弓に使用されることが多いです。
●チップ
丈夫な牛骨が理想的ですが、安価なものではプラスチック材がよく使われます。
たまに象牙が使われることもます。
ぶつけやすい弓の先端を保護します。
●ラッピング
洋銀(銅合金)、銀、金合金などが使われ、後者ほど高級弓に使用されることが多いです。
棹の保護や装飾的役割だけでなく、その巻材や巻数により重量やバランスが調整され、また人差し指の摩擦から棹を保護します。